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ブログ第10号:龍田教室ミニ発表会・2021/3/26(金)

 龍田(たつだ)教室のミニ発表会をお届けします。龍田教室は熊本市の龍田公民館で行っています。すぐ傍には、かの剣豪宮本武蔵を祭った武蔵塚公園🌸があります。生徒さんは4人(うち1人休会中)と少人数ですが、キラリと光る精鋭ぞろいですよ~。
 演奏は3月26日(金)に録画しました。写真は4月9日(金)に撮ったものです。
 最後に、宮本武蔵と武蔵塚公園にまつわるお話を記していますので、興味のある方は後でゆっくりとお読みください。

北の旅人(藤田進二さん:龍田教室)藤田さんは龍田教室立ち上げ時からメンバーで、地道にコツコツと頑張っておられます。藤田さんの演奏は特に低音域の音に張りがあります。また譜面を忠実に演奏するのではなく、連続する音の流れの中に微妙な間があり、それが独特の雰囲気を醸し出しています。真似をしようと思ってもなかなかできない演奏ですね。これぞ藤田節!!です。
芭蕉布(高本昌範さん:龍田教室)高本さんのハーモニカの音量、太さは一美塾で際立っています。これだけの音量を出す人が日本に何人いるでしょうか。音程も安定しています。今日の演奏は沖縄の歌、芭蕉布(作詞:吉川安一、作曲:普久原恒男)でこれは高本さんお気に入りの曲だとか。沖縄独特の曲想とハーモニカの真っすぐで太い素朴な音色が調和して、思わず涙が出そうになる演奏ですね。高本さんは、以前は頻繁に慰問演奏に行かれていたそうですが、コロナ禍により中止を余儀なくされ、最近ではもっぱら運動公園が練習場とのこと。料理が趣味で、卵料理・巻きずし・ジャガイモ料理をよく作られるそうです。音の太さからするとちょっと想像できない?ですが、よく聴くと音の太さの中に繊細さが感じ取れます。龍田教室の連絡係としてメール等で教室の近況をよく報告していただきます。発表会の日程調整、プログラム作成、時間の配分その他を一手に引き受けてくださるので、龍田教室の発表会は随分と気が楽になります。これからもよろしくお願いいたします。
ベサメ・ムーチョ(高木美和さん:龍田教室) 高木さんは入会して5月で丸2年です。レベルの高い演奏をするための要件には、フォームやリズム・表現力・テクニックなどがありますが、そのすべてにおいて高いレベルにあるのが高木さんの演奏だと思います。ベサメ・ムーチョの楽譜を渡して僅か2ケ月で非常に完成度の高い域に達しています。学ぼうという意欲と謙虚な姿勢がいいですね。それと藤田さん・高本さんという両先輩の存在が非常に大きいと思います。この調子で頑張ってください!!
 

トミーライリー(Tommy Reilly)のStudies for Chromatic Harmonica:Part ONE(1) 

武蔵塚公園

宮本武蔵のブロンズ像の前で 向かって左から中島一夫、清水由美、高本昌範さん(中島ケンタ)、藤田進二さん、高木美和さん この日は天気も良く穏やかな一日でした。2021年4月9日(金)撮影
後方は宮本武蔵の眠るお墓です。向かって左より高木美和さん、藤田進二さん、高本昌範さん
向かって右端の方(マスクの女性)に上段左の写真を撮っていただきました。最近熊本に引っ越して来られたそうです。どうも有り難うございました!!高木さんがお礼に「はなみずき」を演奏しているところ。

 龍田教室(龍田公民館)は毎月、第2・4金曜日の14時から行っていますので、観光がてら是非お立ち寄りください。お待ちしていま~す。ハーモニカに興味のある方ならどなたでも結構ですよ~。ハーモニカを持って道場やぶりに来られてもいいですよ。でも、武蔵の高弟3人が鉄壁の守りで相手をしますので、返り討ちに遭うかもしれませんね。😀いざ覚悟!!

宮本武蔵と熊本

 生涯で60余回の勝負をして一度も負けなかった剣豪宮本武蔵は晩年を熊本で過ごし、62歳(1584年頃~1645年6月13日)(正保2年5月19日没)の生涯を閉じました。1640年、57歳の時に熊本城主の細川忠利に客分として招かれ熊本に移ります。金峰山⛰️(きんぼうざん、きんぽうざん)の霊巌洞(れいがんどう)という洞窟で、自ら編み出した流派『二天一流』の奥義を記した「五輪書」を完成させたという話はあまりにも有名です。武蔵はその死後も藩主を見守りたいという遺言から、参勤交代の行列が通る大津街道(おおづかいどう、現在の県道337号)沿いに墓が建てられ、そこが現在の武蔵塚公園となっています。剣に生きた宮本武蔵ですが、茶・禅・書画にも造詣が深く、水墨画『枯木鳴鵙図(こぼくめいげきず)🐦は国の重要文化財に指定されています。園内に足を踏み入れると、二刀を携えて立つ武蔵のブロンズ像そして奥には武蔵が眠る武蔵塚があり、緑と静寂さに包まれた園内は当時の雰囲気を醸し出しているようです。

 20歳の頃、職場の寮に住んでいた私は、先輩の部屋で雑談をしていたとき、ふと本棚に置かれていた吉川英治作の文庫本「宮本武蔵」📘が目に留まりました。どんな本だろうかと思い、先輩から借りてむさぼり読んだ記憶があります。目標の定まらない人生に何となく物足りなさを感じていた当時の私には、非常に衝撃的なものでした。ほとんどの人がこのような経験をされているのではないでしょうか。

 この小説は創作であり史実と異なる部分も多いとも言われますが、江戸時代の初期に実在した剣豪であり、ルールのない真剣勝負の世界で一度も負けたことがないというのは事実に違いありません。(負ければ死か致命傷を負うことになります。)五輪書には「千日(せんじつ)の稽古をもって鍛(たん)となし、万日(まんじつ)の稽古をもって錬(れん)となす」「我、事において後悔せず」「身を浅く思ひ、世を深く思ふ」など含蓄のある言葉が随所に出てきます。現代人にも通じる立派な指南書と言われる所以です。宮本武蔵は多くの日本人にとって、心の師となっているのではないでしょうか。
 一芸に秀でるものは多芸に通ずという諺がありますが、武蔵が剣をハーモニカに持ち替えていたら、きっと達人の域に達していたでしょうね。

 武蔵がハーモニカを持ってステージに立っているシーンを想像してみましょう。ステージ上の武蔵😑の前には多分、譜面台はないでしょう。自然体で体のどこにも力みがなく、ゆったりとした動きで一点を見つめ、どんなに速いフレーズでも正確にこなし、華麗でダイナミックな演奏をするに違いありません。そこには私たちのあるべき姿が浮かび上がってきます。不思議なもので、織田信長や豊臣秀吉をイメージしても何も浮かんできません。

 宮本武蔵はその死後も細川藩主を見守りたいという遺言をしています。このブログを書いていて、両者には何か特別な関係があったのだろうかという疑問が湧いてきました。そこでいろいろと調べていたら「くまもとものがたり」「宮本武蔵と八代」という記事を読んで、両者の結びつきが非常に強いということが分かりました。八代市立博物館には武蔵直筆の書状があるそうです。一度行ってみたいと思います。

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