クロマティックハーモニカとは

クロマティックハーモニカとは

すべての調の曲をこれ1本で演奏できる!!
ドイツ最大の港町:リューネブルク
ドイツホーナー社製:スーパー64X 残念ながら製造中止となりましたが、重厚な音色で音も出やすく一美塾で人気のハーモニカです。

ハーモニカの故郷はドイツ

 メロディを奏でるハーモニカとしては、大きく分けると
  ①クロマティックハーモニカ
  ②複音ハーモニカ
  ③ブルースハープ(テンホールズともいいます。)
 の3種類があります。これらにはそれぞれの特徴があります。ここはクロマティックハーモニカのサイトなので、クロマティックハーモニカについて述べさせていただきます。但し、クロマティックハーモニカは他のハーモニカとどこがどう違うの?と思われるかもしれませんので、この点については少し触れます。
 ハーモニカの原型は1821年に、ドイツのオルガン製作家クリスチャン・ブッシュマンが発明したものとされています。そして、クリスチャン・メスネルという人が近代ハーモニカの原型を完成させ、1827年に製作を開始したと言われています。
 それから幾多の改良がなされてクロマティックハーモニカが生まれました。クロマティックとは「半音階」という意味です。左写真の右側に少し突起したものがあります。これをレバーと言いますが、ここを押すと自動的に半音高い音が出ます。つまり階名の「ド」の音を出しながら途中でこのレバーを押すとドよりも半音高い音ド♯が自動的に出るしくみになっています。このようにクロマティックハーモニカはどの音に対しても半音高い音を出すことができるので、すべての調の曲をこれ1本で演奏することができます。
 先ほどお話しました複音ハーモニカとブルースハープはレバーを押して半音階を出すという構造ではありませんので、調が変わればその調に合ったハーモニカに持ち替える必要があります。なお、この点について詳しく知りたい方は、以下のボタンをクリックしてください。鈴木楽器製作所のサイトで詳しく説明しています。

クロマティックハーモニカの説明

複音ハーモニカの説明

10ホールズハーモニカの説明
4オクターブの音域がある
日本が誇る国産(SUZUKI)のファビュラスF-64C 高気密で高いレスポンスを実現しています。

私たちはクロマティックハーモニカをこう呼んでいます!! それはLittle Giant(小さな巨人)

 このハーモニカは4オクターブの音域を出すことができます。数ある楽器の中で4オクターブの音域をカバーするのは、ピアノは例外として、この楽器だけではないでしょうか。
 透明感のある澄んだ音色は聴く人を魅了して止みません。ビブラート・ベンド・グリュッサンドなど多彩な奏法を駆使すれば、他の楽器には真似の出来ない表現が可能です。感情を込めて吹けば、人の心を揺さぶるほどの力を秘めています。
 ピアノは楽器の王様とよく言われますが、クロマティックハーモニカはまさにLittle Giant(小さな巨人)と呼ぶにふさわしい楽器と言えるでしょう。

ハーモニカには人の心を惹きつける不思議な力がある・・・ある施設での思い出

 ハーモニカという楽器には人の心を揺り動かす不思議な力があります。その哀愁を帯びた音色を聴けば、人は誰しも心動かされ、懐かしい故郷の情景や父、母、兄弟姉妹、友の暖かさを思い浮かべるのではないでしょうか。
 もう20年以上前の話ですが、ある施設でのこと、演奏が終わって入所者の皆さんと談笑していたところ、その中に1人ボロボロと涙を流している方がおられました。どうかしましたか?と尋ねても下を向いてうんうんと頷くだけです。いつも無口で頑固なお爺さんが涙を流すなんて!!と隣にいた施設の方が驚いておられました。
 またこれも遠い昔のことですが、ある施設でのこと、有名なクラシック奏者が慰問演奏に来られて、演奏が始まるやまもなくして入所者が退屈してざわめき出したそうです。ハーモニカ演奏のときは行儀よくしているんですから不思議ですね~と言われたことを今も覚えています。

ハーモニカはりっぱな有酸素運動
SUZUKI G-48(3オクターブ)

ハーモニカは心肺機能の強化に役立つ

皆さんもハーモニカを始めてみませんか?ハーモニカはウォーキングやジョギングと同じようにりっぱな有酸素運動です。実際にやってみるとすぐに分かります。スケール(音階)練習を繰り返し行っているとだんだん心拍数が上がってきて、ジョギングをしているような気分になります。これは楽器を使った立派な心肺機能の訓練なのです。

 少し上手くなったら福祉施設や病院へ慰問演奏に出かけましょう。1人で演奏するのはちょっと緊張しますが、気の合った仲間と一緒であれば大丈夫!!演奏が終われば至福のひと時。きっとこれまでに経験したことのない充実感を味わうことでしょう。
 ハーモニカを始めるのに年齢は関係ありません。スポーツの世界では若者が主役ですね。しかしどんなに優秀なプレイヤーでも体力の衰えと共にいずれは華やかな世界から身を引かざるを得ないという厳しい現実が待っています。ハーモニカはそうではありません。体力は標準かやや劣っていても大丈夫です。言葉を発することができる間は、何歳になっても吹き続けることができます。

<ハーモニカは口の中の芸術>

 ハーモニカは、口の中の芸術と言っても過言ではありません。私たちは、顎や舌・喉・声帯等を総動員して言葉を発します。そうすることによって、自分自身の意思を相手に伝え、喜びや怒り・悲しみを表すことができます。
 ハーモニカの場合も同じです。これらの器官を巧みに操って音を出すと、味わいのある音色が出せるようになります。しかし言うは易く行うは難しで、事はそう簡単ではありません。いざやってみるとなかなか思うように音が出ません。当然ですが、できないからもうや~めた!と諦めてしまう人と、やれないことはない、やってやる!!という人が出てきます。ここが最初の分岐点になりますね。
 ハーモニカ上達の秘訣は、焦らない、諦めない、すぐに結果を求めないことだと思います。これはすべからく人生に通じることではないでしょうか。待てば海路の日和あり!辛抱強くやっているとだんだんと面白さが分かるようになってきます。

クロマティックハーモニカをさあ、始めよう!!

楽譜が読めなくても大したことではない!!

 楽譜が読めなくても大丈夫ですよ。ベートーベンやバッハ、モーツアルトなど、どんなに偉大な音楽家でも最初は何も分からなかったわけですから。少しずつ覚えていけば何ら問題ありません。みんなで温かくお迎えしますので、これからハーモニカを始めてみようかと思っておられる方は、思い立ったが吉日です。勇気を持って一歩を踏み出しましょう!

若い人は自分をアピールするチャンス!!

 若い人は自分をアピールするチャンスですよ。一生懸命練習して舞台でさっそうと演奏しましょう。ジャズや今はやりのポップスなどを演奏すれば拍手喝采です!!
 今の世の中、一人で生きていくのは大変です。同僚のいじめや上司のパワハラなどどこの職場にも見られます。そんな時、気の合った仲間や趣味を持っていれば何とか持ちこたえることができます。ハーモニカはあなたの強力な味方になってくれますよ。 

人生が劇的に変わる!!

 クロマティックハーモニカは奥の深い楽器です。一生懸命練習すれば表現力豊かな演奏ができるようになります。優れた演奏家はしっかりとした芯のある音を出すことができ、微妙な音の変化を自在にコントロールすることができます。ですから演奏を聴けばうっとりしてしまうのです。
 しっかりとした音を出すということと、音の変化を自在にコントロールする、つまり表現力を付ける。この2つの要素を磨くことが演奏家にとってはとても大事です。そのためには基本をしっかりと学び、一歩一歩進んでいく必要があります。

クロマティックハーモニカを手にした瞬間からあなたの人生は劇的に変わるかもしれません。それほどこの楽器には潜在的な可能性が秘められています。そしてその可能性を引き出すのはあなた自身です!!
 一美塾の教室には残念ながら遠くて行けないという方は、お近くの楽器店でこのハーモニカを教えてくれる人がいないか尋ねてみてください。きっと立派な指導者が見つかりますよ。

    クロマティックハーモニカ道場・一美塾
                 2021年1月3日

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